深海

•••。アンサンブルしている全員の技術が並大抵ではないというか、何とでもやれるし、互いに刺激し合って次元の違う世界まで到達しているのではないでしょうか。私にも素晴しい仲間と演奏した時どうしてあんなにうまくいったか分からないという経験があります。オーボエ吹きの常として、私はオーボエの音が気になりますが、他の楽器よりはるかに客観的に聴くことが出来ると思っています。しかしこのアンサンブルを聴いているといつの間にかオーボエの技術とか音色とかを取り出して聴いているのでは無くて、人間がここまで出来るのかと思わせられる合奏のすばらしさにただただ圧倒されてしまっているのです。感動させられる名演奏というのは世の中にたくさんありますが、このアンサンブルは名演奏という言葉が意味する人間的なものの概念を超越した、もっと神秘的な空間を私のまわりに作ってしまいます。金しばりにあうというのはこのことなのではないでしょうか?

深すぎてそして音楽的素養が自分に無さすぎて辿り着けない。